マレーシアにおける不動産投資は魅力と危険が
経済成長を遂げるASEANの中でもマレーシアは不動産投資で注目される国となっている。その一方で、投資家として失敗する人もいるのが事実。
では、マレーシアの不動産投資において、どのような点に落とし穴があるのかを見ていきたい。
私の場合、すでに1年半以上に渡ってマレーシア(ジョホールバル)に住んでいることや、こちらの不動産を扱っている会社や投資家との関わりもあるので、自然に情報が入ってくる。
その中でも気になるのは、街によってはすでに不動産価格が高騰してしまい、投資には向いていないレベルにまで来てしまっている点。たとえば、マレーシアの首都、クアラルンプールがそのような例となる。
もちろん、経済成長を続けていく過程で、さらなる高騰が待っている可能性は否定しない。しかし、すでに高くなってしまっている不動産価格が大きく成長する可能性は低いと言わざるをえないだろう。
一言でマレーシアと行っても、この国は国土が広いし、一概には言えない部分がある。また、人口密度が低い国のため(人口は約2,700万人、国土は329,750平方キロメートル、日本のおよそ9割)、場所によっては今後の発展が望めない地域もある。
注目されるエリア、ジョホールバル
マレーシアの中でも、不動産投資への期待が高まっているのはジョホールバルという街。この街はシンガポールと陸続きになっている唯一の街であるため、シンガポールの発展の恩恵を受けている。今後、その不動産価格はさらに高騰すると見込まれている。
その原因の1つが、イスカンダルプロジェクトと呼ばれるマレーシアの国家プロジェクト。国の威信をかけた発展計画がジョホールバルを舞台にして現在進行形で進んでいる。
私も開発地に行ったり、完成予想の模型を見たりしてきたが、数年で大きく街の印象が変わりそうな雰囲気がある。現在はのどかな街という感じだが、洗練されたコンドミニアムもできはじめているので、今後の発展は必須だろう。
ただし、住んでいて分かるのはジョホールバルは広いということ。そのため、エリアによっては不動産の値上がりはしないのではないかと思う。やはりシンガポールとの国境付近を中心に投資対象としての魅力が高い地域は絞られてくる。
そして、マレーシアはクアラルンプールを除いて車社会。交通の便が悪い。これはジョホールバルも例外ではない。将来的にはシンガポールから地下鉄をつなげる計画もあるが、それが実現するまでは移動手段に問題がある。
このあたりはジョホールバルに不動産投資をしていくための落とし穴になってくるだろう。
マレーシアへの投資はハードルが上がる?
これまで、マレーシアの不動産に外国人が投資をする場合の最低価格は500万リンギット(1300万円)だった。しかし、この最低価格がペナンでは1000万リンギットに引き上げられた。今後、各地域で最低価格の値上げが行われる予定と聞く。そうなってくると、マレーシアの不動産投資をしようと思うと、おのずとハードルが高くなってしまう。
また、銀行の融資のこともある。一昨年には80%のローンが組めるのが基本と聞いていたが、現在では80%が出ることはまれで、70%や60%程度になっているらしい。そうなると、物件購入時に必要な現金の金額が増え、レバレッジのきいた投資は難しくなってくる。
ただし、悪いことばかりではない。以前は高い率の融資を引き出すためにMM2Hというマレーシアのリタイアメント・ビザを持っているのが望ましいとされていたが、最近ではあまり関係なくなっている。MM2Hを取るには費用が30万円ほどかかる上、定期預金もマレーシアにしておかなくてはならない(50歳以下なら30万リンギット、800万円程度)ので、これはプラスの側面だろう。
マレーシアの不動産投資をするのなら、最新情報を押さえておかないと話にならない。そして、この1年の間にも様々な変化が訪れている。
そうした状況の中でマレーシアの不動産投資で失敗しないために、必ず押さえておいた方がいい情報源はこれ。常に情報をアップデートしているので、ここだけ押さえておけば、それで十分と言える。
逆に言うと、それ以外の情報は断片的であったり、情報が古くなっていたりするので、それにしたがって投資をするにはかなり厳しい状況にある。
コレを見ないで投資するのは無謀!
マレーシア不動産投資の真実